山歩きの記録
           2009年9月5日 屋久島 黒味岳
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初めての屋久島です。黒味岳と白谷雲水峡だけの様子見でした。
とにかく山は雨、雨、雨でした。
安房の天気予報は金曜日から晴れだったので行きましたが山の天気は全然違います。
山のガイドさん(何人も見かけました)によると10回に2回程度晴れだったとか、4回か5回に
1回は晴れとかで、晴れに山に行くには長期滞在が一番ですとのことでした。
今回は屋久島のほんとの姿を知ることができたのだと、自分に無理に納得させてます。

過去の状況になりますが太忠岳ライブカメラで山の天気がわかりますね。
1ケ月の推移で見ると9月5日はやはりガスでした。
8月19日から9月16日で晴れて綺麗に見えたのは5日か6日でした。

前日、淀川小屋に入りました。
トッピーで安房に着きバスで紀元杉終点まで行きます。安房は晴れて太陽が出ています。
バス停の近くに観光案内所があったので寄って宿の状況を聞き登山届けを出しました。
標高1000mを越える付近からは雨で屋久杉ランドでは既に雨となり紀元杉に着いた頃には凄い雨です。
バスの中で他の登山者も全員(数人ですが)カッパを着て出発です。
車道をしばらく歩くと淀川登山口です。車が数台止まっていました。


木の階段のある道を進みます。下ったような感じでしたが淀川小屋は登山口より標高は20m高いようです。


森の中の淀川小屋に着きました。沢の近くです。右は小屋の先にある橋からの沢です。
今日の宿泊者は私と東京から来た大学生さんのグループ5人の合計6人だけでした。


すぐ近くに水飲場の標識がありました。


パイプから水が流れてコップが置いてあるような所を想像して行くと何もありません。


小川に登山靴(GORE-TEX)でジャブジャブ入って腕立て伏せのような格好で飲むのだと思います。
水深は5センチから10センチ程度です。写真でははっきりわかりませんが全面水が速く流れています。
水は500ミリペットボトル4本持ってきたのでこの水は食事用に使い冷めたのをペットボトルに補充しました。

明るい内に食事を済ませ早くシュラフに入りましたが早すぎてなかなか寝付けません。
しばらくするとゴソゴソ音がします。ライトを点けるとネズミが逃げて行きました。
雨の音がネズミがかじってるような音にも聞こえ2回確認に起きました。
しばらくすると今度は大学生のグループの女性がネズミを見つけ全員起きだしてネズミ騒動です。
食べるものと残飯類は密封してザックに入れないとだめなようです。

何とか寝付きましたが朝は3時30分に起床です。夜通し雨の降る音が聞こえていました。
大学生のグループは縦走なので早起きです。
皆さんは5時30分頃ヘッドランプをつけて出発して行きました。
小屋にシュラフ、マット、ガスコンロを置き少し軽くしました。
私は黒味岳往復なのでゆっくり6時30分頃出発しました。6時頃には明るくなったのでランプは不要です。
小屋の先にある橋を渡ると急坂です。長くは続かず10分程度で緩やかになり高度を上げて行きます。


木の階段も沢山ありました。少しアップダウンがありましたが平坦に近い道です。
淀川小屋から0.5K、1.0K、1.5K、2.0Kと500m毎に標識があります。
坂を下ると小花之江河に着きました。




淀川小屋から2.5Kの標識を過ぎると0.2Kで花之江河です。


この湿原は小花之江河より少し広いようです。この付近では雨が激しく降ったりしました。


周辺の山などは何も見えません。
木道を進んで行くと黒味岳分岐に着きました。手振れでちょっとボケてます。
黒味岳分岐は淀川小屋から3.2K、宮之浦岳まで3.3Kの地点です。


少し進むとロープがあります。多分3ケ所か4ケ所だったと思います。
難しい坂ではありません。同じような坂はありませんが英彦山の鬼杉から南岳よりやさしいです。
途中で先に出発し降りてくる大学生のグループに会いました。
黒味岳の上は雨より風の方が強く岩の先の山頂標識の所までは行かなかったとのことです。
危ないので気をつけてくださいと言われたので行ける所までで無理はしませんと言って進みました。

急坂を上がり大きな岩が見えてくると風が強くなってきました。
ただ風はずっと強いわけではなく岩の陰に入るとほとんど感じません。
5月の阿蘇では風を避ける所がなく一人では無理かと思ってましたがここはまだ大丈夫です。
カッパの上着の頭の覆いは取り帽子も取って風が気にならないようにして進みました。
ぼんやりと山頂の方向が見えてきました。


だんだん山頂が近くなってきます。岩の下は風向きが逆なのであまり気にはなりません。


開けた所でポケットに入れていたビニール袋がすっ飛んでゆきました。
取り戻すことができず散らかしてすみません。
すぐに山頂の大きな岩の上にでました。


岩の先にポールが見えましたが、この付近は風が非常に強いのでここまでであきらめました。
インターネットで調べるとこの付近に岩がありそこが山頂のようですが気がつきませんでした。
展望は全くだめです。周りはガスで真っ白です。
雨風が強く一人ではちょっと心細い感じなので1分程度で下山しました。
ロープのある所まで下ると林の中なので風はありません。


黒味岳分岐に下り花之江河まで戻ると今度は風の代わりに一時凄い雨です。
小花之江河までくると少し雨は静かになりました。2〜3分で雨の様子は全然変わります。
小花之江河で沼の中の植物をしばらく眺めていました。


少し淀川小屋の方へ進むと展望所の標識がありました。
10m程度入った所ですが何も見えません。


ここの登山道の反対側にも踏み後があり入りましたが何も見えません。
途中30秒程度だけ陽が射してきましたがすぐにガスの中です。
ここからは来た道を淀川小屋まで戻りました。
黒味岳往復では会ったのは大学生のグループだけでした。
淀川小屋から黒味岳往復だけなら宝満山に登るのと同じ程度かそれ以下の疲れです。
淀川小屋にもう1泊するか帰りの足が何とかなれば宮之浦岳を往復できそうです。

しばらく休んでいると新高塚小屋から縦走してきた人が順次3人到着されました。
宮之浦岳も凄い風で人は2〜3人だけだったとのことでした。
皆さんは関東からの人で若い人ばかりでこの山に来る人は今までの山とはちょっと違う感じを受けました。
皆さんは大きなザックです。私のは40リッタで11.5K程度でした。
ここを出発すると登山口にも紀元杉バス停にも雨宿りする所がないのでどうしようかと思いましたがゆっくり下ることにしました。

登山口に戻ると鹿が悠々と歩いてきました。


紀元杉バス停までゆっくり歩き1時間以上時間があるので紀元杉を見たりして過しました。
縦走してきた人達が10人程度到着されて皆バスに乗って安房に向かいました。
皆若い人達で話の様子から多分関東からの人達です。関東付近の山かと思うような感じです。
安房が見えてくると晴れて太陽が出ていました。
観光案内所に寄り民宿を世話してもらいましたが明日のバスの時刻を調べてくれたりとても親切です。

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屋久島で最低限必要と思った物。普通の雨の山と同じかもしれませんが。
カッパ(GORE-TEX)、ザックカバー、帽子(GORE-TEX)
着替え、特にシャツ。シャツが汗や雨で濡れた後でじっとしていると9月始めでもとても寒くなります。
山小屋に着いたらすぐに乾いたシャツに着替えると暖かくなり落ち着きます。
山小屋では干しても乾かないので1日1枚は乾いたのを準備すると安心です。

屋久島の山小屋ではネズミに注意です。新高塚小屋にもいたと聞きました。
カメラも雨に注意です。中に水が入ったようになり液晶画面が見にくくなりました。
暗い森の中で写真を撮るのが多いので手ぶれしないように注意です。今回は手ぶれが多かった。
水はちょっと手にすくって飲みましたが鹿が多いので生水を飲むのはちょっと気になります。

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花はあまり見つかりませんでした。
黒味岳の山頂近くの岩場で見た花です。この他に見たのはアザミだけでした。
雨で急いで撮ったらピンボケでした。ヤクシマママコナですね。


下は安房に降りて見たハイビスカスとブーゲンビリアです。またピンボケ。


コースタイム 
9月4日 歩行距離 約2.3K  累積標高 121m

紀元杉バス停(14:16)-淀川登山口(14:41)-淀川小屋(15:31)

9月5日 歩行距離 約8.5K  累積標高 624m

淀川小屋(06:32)-淀川小屋より1.0K(07:02)-淀川小屋より1.5K(07:22)-小花之江河(07:49)-花之江河(08:00)-黒味岳分岐(08:21)-黒味岳(09:01)-黒味岳分岐(09:30)-花之江河(09:49)-小花之江河(09:59)-展望所(10:13)-淀川小屋より1.5K(10:30)-淀川小屋より1.0K(10:43)-淀川小屋(11:17〜12:04)-淀川登山口(12:43〜12:56)-紀元杉バス停(13:25)



この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。
(承認番号平19総使、第620号